赤毛瓜(モーウィ)

赤モウイ。漬け物、炒め物

赤毛瓜 あかもーうい

特徴

沖縄特有の瓜類。暑さや病害虫に強く作りやすい。

用途

外見と違い果肉は白色で味は淡白。歯ざわりがよく漬物、炒めものに利用する。


赤毛瓜(モーウィ)

◆ウリ科キュウリ属

赤毛瓜は毛瓜や赤瓜などとも呼ばれるウリ科のきゅうりと同じ仲間になります。沖縄では古くから栽培されてきた伝統野菜の一つで、モーウイ(モーウィ)という呼び名で親しまれています。

原産はインド西部と言われ、15世紀頃、中国南部から沖縄に伝わり、琉球王朝の宮廷料理に用いられていたとされています。

外見はきゅうりっぽくなく、太くずんぐりとしていて、表面も茶色くなってから収穫されます。

◆赤毛瓜(モーウィ)の特徴

形は加賀の太きゅうりを更に一回り以上大きくした、太い円筒状で、長さ25~30cm、太さ7~10cm程、重さ1キロ以上になります。

果皮の表面は茶色で、表面に果実全体にわたり細かいひび割れが模様のようにできています。
皮は外見からの印象程厚くはなく、中の果肉は真っ白で、瓜らしく薄い緑のゼリー質と共に種が並んでいます。

果肉は緻密で固くしまっていて、みずみずしいですが、きゅうりほどではなく、薄くスライスしたものをかじるとカリッとした歯ざわりが感じられます。

優しい瓜の香りはありますが、きゅうりのような青臭さはあまり感じられません。

◆主な産地

赤毛瓜(モーウイ)は現在も沖縄が主な産地で、主に地胚栽培されていて、一般的なきゅうりに比べ価格が安く商業栽培というより、自家消費用として栽培されていることが多いようです。また、日持があまり良くなくい上に大きさがネックとなり、大都市への出荷も僅かしか行われていないとの事です。

近年、鹿児島でも栽培されるようになってきたとの情報もあり、この食感や栽培しやすさなどから、今度他の地域での栽培も増えてくるのではないかと思います。

◆収穫時期と旬

沖縄では4月頃から8月頃まで収穫できるようですが、一年の中で他の野菜との輪作を行う場合が多く、雨風に強いモーウイ(モーウィ)は台風の時期に栽培され、収穫は7~8月が最も多くなります。

本州で栽培される場合は他のウリ科の野菜と同じように、夏から初秋が収穫時期となります。

◆選ぶポイント

手に持ってみてずっしりと重みがあり、表面に張りがあるもの、綺麗な円筒形のものを選びましょう。
また表面に細かい網目状のひびが入っているものがいいです。ただし、傷がある物や、表面が凸凹しているものは避けましょう。

◆保存方法

ラップで包むか、新聞紙でくるんでから袋に入れ、冷蔵庫の野菜庫に入れておきましょう。冷凍保存には向いていません。

●美味しい赤毛瓜/モーウイの食べ方

◆調理のポイント

基本的にはきゅうりと同じと考えて良いですが、皮は固いので剥き、種の部分も取り除いて、白い果肉部分だけを使います。

青草みもあまりなく、味はさっぱりとしていて癖が無く、色々な料理に合わせられます。生だと歯ざわりがとても良く、煮ると味が染みやすい特徴を活かしましょう。

◆下処理

まず、手で持ちやすいように半分くらいに切ります。それを手に、ピーラーを使って皮を剥きます。皮は薄いので、ピーラーを一度通すだけで簡単にむけます。
中心部分にある種の部分をスプーンなどを使ってくり抜く様に取り除きます。

●主な赤毛瓜/モーウイの料理

◆生のままサラダに

果肉だけにしたものを、ピーラーやスライサーで薄くスライスしたり、更に細切りにしたものを、そのままサラダにして食べます。色々なドレッシングで楽しめます。コリコリとした歯ざわりがとても心地いいですよ。

◆和え物に

上記のサラダの時のようにスライスや細切りにしたものに塩を振り、しばらくしてから軽くもんで水気を絞ったものをポン酢で食べたり、ツナと合わせたり、色々な和え物にすると美味しいです。

◆炒め物

細切りにしたものを他の野菜や肉と共に炒め物にしても美味しいです。沖縄料理でもよく使われています。

◆煮物や汁物

赤毛瓜は煮ると冬瓜とよく似た感じになります。出汁をよく吸い、味が染み込んだ美味しい煮物に仕上がります。また味噌汁などの具としても使えます。

◆赤毛瓜/モーウイを使った料理をレシピサイトで探す

主な料理レシピサイトのモーウイを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。